パンデミックに陥った世界の食事情をまとめた国連食糧農業機関(FAO)報告書は、
飢餓が着実に悪化している状況を示した。2020年に世界の飢餓人口は多くて1.6億人増加したと
推計され、現在、7億2000万人-8億1100万人が飢えに苦しみ(face hunger)、
20-23.7億人が適切な食を確保できない食料不安に面している(food insecure)。
世界で30.4%、つまり3人に1人近くが、満足な食を安定的に確保できていないということだ。
日本でも「満足に食べられない」話は普通に聞かれるようになった感がある。
新型コロナの影響で国内外において食料生産の不安定化が囁かれている。 その要因の一つが種子を含めた農業資材の物流への影響だ。 影響は日本が食料を大量に輸入する北米にも及ぶとされる。FAO( 国連食料農業機関)は、 北米等の大規模な穀物生産が大量の農薬や化学肥料等の農業資材に依存しており、物流が途絶 えれば、生産活動の停止を伴いかねないと警告した。その農業資材の中にはもちろん大量の種子も存在する。
COVID19パンデミックによる食と農への影響について、メディアでも取り上げられている。 「自粛」要請された外食産業が影響受けている こと、宴会用や給食のための食材が無駄となっ てしまったこと、そのため政府が「お肉券」な ど導入しようとして頓挫したこと。また生産現 場では、安い労働力として依存を強めていた外 国人「研修生」が来日できず農作業や出荷作業 が滞っていること、外食産業で多いバイトが消 えて学生たちも困窮していることなどなど。そ して「食料」輸出国が輸出制限したことから自 給率4割の日本に警告が発せられた。世界に目 を向けると、4 月頭にはFAO、WHO、WTO が 世界的な食料不足の恐れを警告している
政府は6月、「全国農業協同組合連合会(JA全農)」の株式会社への転換を示しました。・・政府はこの規制改革によって農家のやる気と収入がアップするとしています。しかし、市場原理の下で大規模農家と大資本との力の差を考えれば、果たして期待通りになるでしょうか?
「食」の世界が今どうなっているのか・・・10億人が飢えている一方で十数億人が太りすぎや肥満で苦しむ不思議な世界。しかも。
野菜1個よりバーガー2個の方が安く「貧困=肥満」と社会的弱者の方が不健康に陥りやすいフードシステム。
日本の食料自給率は39%ですが、農水省が発表している「都道府県別自給率」で大阪府は2%と極めて低い値になっています。この他、東京都は1%、神奈川県も2%と日本の三大都市圏と言われるところで低いことが特徴です。
身近な食卓やカフェなど「食べる」こと、代表理事の畑で実際に「体験する」ことから、持続可能な食と農について学習する場を設けています。