"超"入門「規制緩和」
安倍首相はアベノミクスの「成長戦略」として、「世界で一番企業が活躍しやすい国を作る」ため、無駄な規制はなくす―としています。では緩和の対象となる「無駄な規制」とは、どんなものでしょうか?
教育、介護・保育、農業、エネルギー、税制など幅広く対象となり、その中でも、労働規制が話題になっています。
3年ごとに部署を変更すれば、一生でも派遣で雇用でき、正社員が激減する「労働派遣法の改正」、残業代ゼロ法(ホワイトカラーエグゼンプション) といった「企業のコスト、リスクを減らす」規制緩和です。
私たちのくらしに大切な規制 VS 企業にとって都合がよい規制緩和。
今、規制緩和されようとしているものの多くは、この構図になっています。
「規制」とは法律などの決まりのこと。
労働者を守るために作られた「労働基本法」や「最低賃金法」、国民皆保険(健康保険)を守る規制など、法律や規制があることで、知らないうちに私たちは守られています。
これまで進められてきた、「貿易自由化」「規制緩和」「民営化」。それらは格差や貧困、環境、そして労働環境の悪化の主要因だと、すでに世界中の多くの識者やNGO が指摘しています。
(2014.12)