2016.02.24

水と人権

大阪の水特集 <私たちの主張 1>

2016年水道民営化への条例案、市会へ提出を受けて

①大阪市水道「民営化こそ問題先送りだ!」

上が民営化、下が公営のシミュレーション。つまり公営でも20年以上黒字が続く、超優良企業です。
人口減少による料金減収や施設更新に資金が必要だといった、事業環境は民営化しても変わりません。
結果、民間でも30年後のH59年は黒字4億しか残らず、いずれにせよ、将来の料金値上げは避けられません。
そして今、大阪市は大都市の中で全国最安値。
1997年の値上げ以降、「高度浄水処理」導入で多額の投資をした後も、20年間も料金値上げをしていません。
人口減少時代の水道料金はどうなるのか?
全国水道料金推計一覧でみると、大阪市は「現在1920円の水道料金を、平成41年度に+10%は上げねばならないだろう」という試算であり、緊急性がありません。

チーム水・日本(水の安全保障戦略機構事務局・新日本有限責任監査法人)試算による


②大阪市水道 民営化されたら「大災害時は大丈夫?」

阪神淡路大震災・東日本大震災でも「公共の利益」のため、災害協定を超えて全国の各自治体が助け合ってきました。
民間会社は、もし「災害協定を結んでいない自治体」が大災害にあったとき、支援するでしょうか?「営利目的」の民間会社と、「公共の利益」のために動く自治体の協働は前例がありません。現場でどう分担し、指示系統は?経費は?株主への説明は?
もし、大阪市が大災害にあったとき、「公営企業である他自治体」は、「民間会社の大阪市水道の支援」をするでしょうか?これまでのように全国の自治体が助けてくれる…?
「水道」は、「水」という商品を提供するためだけの存在でしょうか?「公共サービス」とは何か、慎重に考えるべきです。

大阪市水道局


③大阪市水道民営化すれば、「市民負担が軽くなる?」

ご存知ですか?
実は、大阪市の水道料金設定は、98%の世帯が「水を作る原価」以下。 つまり9割以上の世帯が、「水の原価」より安く、水を買っています。
それは、「水を使えば使うほど高くする」料金設定だから。
水使用量を抑えることで、施設などの投資を抑えることができ、市民の負担は安くなります(逓増料金制)。
そして、大阪市の水道料金は、大都市の中で全国一安く、大阪府下でも吹田市に次いで2位。今も年間100億円の黒字。今の料金のままでも、今後25年以上値上げの必要がない超優良企業です。
これが民営化されるとどうなるでしょうか?
民間会社は、原価割れしている私たち市民へのサービスを上げようとモチベーションは上がるでしょうか?
民間会社の普通の感覚からすれば、まっさきに水道料金値上げすべき対象ではないでしょうか?
単純に経営形態を見直しすれば、市民負担の削減になるのか?
市民が求めているのは、これ以上安い水道料金ではなく、持続可能な安全安心の水道ではないでしょうか。

大阪市水道局

2016.02/文責:NPO法人 AMネット