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水に学び、水と生きる
--- 「自由化」と水について考える連続講座緒 Vol.4 ---

 「 森が育む命の水 」

APECモニターNGOネットワーク 連続セミナー
共催:世界水フォーラム市民ネットワーク

2002年3月6日(水)19:00〜21:00
講 師: 大手 信人さん
(京都大学大学院・農学研究科 森林水文学研究室)

森林と水の関係は長い長い時間を経て、その水が浄化され、湧き水などに姿を変えます。
森林と水の関係はその保水力、水源涵養力だけではなく、水が地球上を循環する際、森林が持つ役割は私たちの想像以上のものがあります。私たちの生活の根本に関わっています。

会 場:エル大阪 5階 研修室2 
(京阪電車・地下鉄谷町線「天満橋駅」から西へ300m(06-6942-0001))
参加費:AMネット・世界水フォーラム市民ネットワーク会員・無料 その他500円


森林の成長と水循環
森林に降った雨は,蒸発して大気に戻る成分(蒸発散量)と河川水や地下水と
して流出する成分,及び土壌水分などとして 一時的に貯えられる成分とに分か
れます。森林は成長(林齢)とともに葉の量や樹高などが変化するので,それに
応じて蒸発散量が異なり,河川水や地下水となる水量も変わります。

きれいな水をつくる
森の土は通常、ふかふかで柔らかい。森に降る雨は、まずそのふかふかした土の
すき間にしみこんでから下流へと流れ始めます。水が流れていく間に窒素などの
不純物が土壌に吸い取られ、代わりに周りの岩から ミネラル分が少しずつ溶け
出す。つまり森は、水をろ過しながら「おいしい水」に変える働きをしている。
こうしてきれいになった水は、再びしみ出て川になったり、そのまま地下水とし
て海に出たりしている。

一方、裸地や草地は森に比べて土が固く、水はなかなか染み込んでいかない。
そのため、降った雨はすぐに泥水となって地表を流れ始めます。水がなくならな
いように、人々は水をためておくダムを各地の河川に造ってきまし た。しかし、
ダムを造れる場所は限られるし、流れこむ土砂でダムの貯水量は少しずつ減って
しまいます。そこで近年注目されているのが、水をためる性質を持つ森なんです。
それが緑のダムと言われる所以です。


※第3回世界水フォーラム:2003年3月に京都・滋賀・大阪の琵琶湖・淀川で
結ばれた流域で開かれる世界の水問題を考える国際会議。世界の人々の水問題に
対する意識を高めることを目指し、フォーラム、閣僚級国際会議、水に関する
フェアなどが催される。



 お問い合わせ 

APECモニターNGOネットワーク(AMネット)
TEL&FAX:06-4800-0888
(火曜、木曜日 午後13時〜17時)
メールアドレス:apec-ngo@mxa.mesh.ne.jp
URL:http://www1.mesh.ne.jp/~apec-ngo

世界水フォーラム市民ネットワーク(People's Forum on Water)
TEL&FAX:075-381-7848
(月、水、金曜日 午後13〜17時)
メールアドレス:water_ngo@yahoo.co.jp
  URL:http://www.jca.apc.org/~pfw