日本も大きく関わる「貿易のための援助」という動きに対して“途上国”から批判の声が上がっています。その内容は読んで字のごとくで“途上国”が貿易を活発化させるために、先進国が援助をするという意味です。先進国の多くの人は“途上国”が豊かになるための援助ということで役に立つと思われるかもしれません。
貿易のための空港や港湾や道路ー大規模インフラ施設の整備や貿易促進のための人材開発への支援。華々しくも聞こえるこうした内容への援助を市民団体やNGOはこれまでの経験や生活現場からこう批判します。
まずこうした援助が自由化の受け入れとセットになっていること(過度の自由化を押し付けられる)。
空港や港湾建設の民営化、海外投資への開放とセットになる可能性があること。さらに生活関連インフラ、水やエネルギーの民営化まで含まれていること。こうした民営化により多国籍企業などの進出が活発化し、人々の生活が脅かされる可能性があること。輸出型産業振興が優先され、例えば農業分野の輸出が増加すると自国の食料安定が崩れる可能性があること。貿易振興という名の元で新たに債務が増加する可能性があること。
貿易、援助と一口に言っても、その内容そしてその向こう側にいる人々の生活は多岐、複雑に渡ります。しかし現在の世界ではこうした言葉の意味とは裏腹に力のある国や国際機関(WTOやWB等の)の考え、豊かさ、開発、発展や文化ーが一方的に弱い国や人々にあまりにも簡単に押し付けられ、時に暴力の構図として現れてしまう傾向が顕著に見られるようになっています。国益(経済的利益優先型)化する日本のODAもグローバル戦略下で再編される中で、札幌から越田さん(最近出版された『徹底検証ニッポンのODA』の執筆者の一人)が来阪される機会にみなさまと様々なテーマを話し合いたいと考えています。
(議論の時間を多く取ります)是非のご参加よろしくお願いいたします!
■講師:越田清和さん(ODAネット、PARC,さっぽろ自由学校「遊」、ピープルズプラン研究所、ほっかいどうピースネット等を通じグローバル化、ODA,グローバルミリタリズムについて活動されてきました。)
■日時:5月19日(金)19:00〜20:30
■場所:AMネット事務所
http://www1m.mesh.ne.jp/~apec-ngo/about-am/am-map.htm
■参加費:500円(AMネット会員は無料)
|